エンジン問題01

問題01)レシプロ・エンジンのピストン及びピストン・リングに関する記述として、適切なものは次のうちどれか。

①アルミニウム合金ピストンのうち、高けい素アルミニウム合金ピストンよりシリコンの含有量が多いものをローエックス・ピストンと呼んでいる。

②ピストン・リングに起こる異常現象のうちスティック現象とは、カーボンやスラッジ(燃焼生成物)が固まってリングが動かなくなることをいう。

③ピストン・スカート部に条こん(すじ)仕上げをし、更に樹脂コーティング又はすずめっきを施しているのは、混合気に過流を発生させるためである。

④バレル・フェース型のピストン・リングは、しゅう動面がテーパ状になっており、シリンダ壁面と線接触するため、なじみやすく気密性に優れている。

正解 ②

解説

正解は2番でスティック現象とはカーボンなどがリングとリング溝の間に入り、リングが自力で拡張できなくなり縮んだままとなり、リングとシリンダの隙間が大きくなり圧縮漏れやオイル上がりなどの不具合を起こしてしまうこと。

他の異常現象にはフラッタ現象、スカッフ現象などがある。

①アルミニウム合金ピストンは、シリコンの含有量が多いものを高けい素アルミニウム合金ピストン(Si20%)、これよりシリコンの含有量が少ないものをローエックス・ピストンと呼んでいる

③ピストン・スカート部に条こん(すじ)仕上げをし、更に樹脂コ-ティング又はすずめっきを施しているのは、混合気に過流を発生させるためではなく、オイルの保持を高めたり初期なじみの向上やピストンの焼き付き防止、騒音(ピストン楕音)、摩擦などの低減を図るためである。

④テーパ・フェース型のピストン・リングは、しゅう動面がテーパ状になっており、シリンダ壁面と線接触するため、なじみやすく気密性に優れオイルの書き落とし性能がいいので一般にセカンドリングに使用されている。

バレル・フェース型ピストンリングはシリンダとの接触面が円を描くような形をしていて機密性、初期なじみの際異常磨耗を防ぐことができるのでトップリングに使用されることが多い。

以上

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