2015年10月 一覧

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2G国家試験エンジン問題01の関連問題その2

エンジン01関連問題その2

ピストン・リングに起こる異常現象のうち、フラッタ現象に関する記述として、適切なものは次のうちどれか

 

①カーボンやスラッジ(燃焼生成物)が固まってピストン・リングが動かなくなる。

 

②ピストン速度が遅いほど起こりやすい。

 

③シリンダ壁の油膜が切れてリングとシリンダ壁が直接接触し、リングやシリンダの表面に引っかき傷ができる。

 

④ピストン・リングの拡張力が小さいほど、ピストン・リング幅が厚いほど、また、ピストン速度が速いほど起こりやすい。

 

 

解説

 

①カーボンやスラッジがリング溝の中で固着してピストンリングが動かなくなることはスティック現象という。フラッタ現象ではない。

 

②フラッタ現象はピストンスピードが速い(高い)ほど起こりやすい。
問題は「ピストン速度が遅いほど」となっていて間違いである。

 

③の文章はスカッフ現象の説明である。

 

④フラッタ現象の説明文である。
ピストンリングの拡張力が弱い、リングの幅が厚くシリンダとの接触面積が広い(接触抵抗が大きい)、ピストン速度が高い(速い)などの条件でフラッタ現象は起きる。

 

 

解答 ④

 


2G国家試験エンジン問題01の関連問題その1

エンジン01関連問題その1

ピストン・リングに起こる異常現象のうち、スティック現象に関する記述として、適切なものは次のうちどれか。

 

 

①ピストン・リングがリング溝と密着せずに浮き上がる現象をいう。

②シリンダ壁の油膜が切れる現象をいう。

③カーボンやスラッジによりピストン・リングが固着する現象をいう。

④ピストン・リングやシリンダの表面に引っかき傷ができる現象をいう。

 

 

解説

①ピストンのスピードが高すぎるときやリング溝の磨耗などにより溝の中でリングが浮き上がり上下する、これはフラッタ現象という。

②、④エンジンのオーバーヒートやオイルの劣化による油膜の保持力減少などにより、リングがシリンダに直接接触しシリンダに引っかき傷のようなものが入る。これをスカッフ現象という。

③カーボンやスラッジなどがリングとリング溝の中で固着し、リングが動かなくなる現象をスティック現象という。

 

 

解答 ③

 

 


エンジン問題10

問題10

スパーク・プラグに関する記述として、不適切なものは次のうちどれか。

 

①スパーク・プラグの中心電極を細くすると、飛火性が向上すると共に着火性も向上する。

②混合気の空燃比が大き過ぎる場合は、着火ミスは発生しないが、逆に小さ過ぎる場合は、燃焼が円滑に行われないため、着火ミスが発生する。

③着火ミスは、電極の消炎作用が強過ぎるとき、あるいは吸入混合気の流速が高過ぎる(速過ぎる)場合に起きやすい。

④高熱価型プラグは、低熱価型プラグと比較して、火炎にさらされる表面積及びガス・ポケットの容積が小さい。

 

 

 

 

解説

① 正しい文章です。
中心電極が細いため消炎作用が起きにくく火炎核が大きく成長する。

② 混合気の空燃比は薄くても濃くても燃焼は不完全で着火ミスも起きやすい

③ 正しい文章です。
対策としては中心電極の突出量を多くする方法もある。

④ プラグの熱価とは?

プラグ熱価

赤色のガスポケットの面積が大きいほど熱を受けやすく高温になる。
つまり低速回転エンジン向きとなる。

赤色の面積が少ないプラグほど熱を受けにくく放熱しやすいので温度が上がらない冷え型となる。つまり、高速回転エンジン向きということになる。

 

 

解答 ②

 

 

 


エンジン問題09

問題09

電子制御式スロットル装置に関する記述として、不適切なものは次のうちどれか。

 

①電子制御式スロットル・システムのスロットル・ポジション・センサは、スロットル・バルブ・シャフトの同軸上に取り付けられ、スロットル・バルブの開度を検出している。

②スロットル・モータには、応答性がよく消費電力が少ない直流モータが使用されている。

③制御モードがスノー・モードのときは、滑りやすい路面でも良好な操縦性を確保するため、アクセル・ペダルを踏み込んでも通常モードに比べてスロットル・バルブが大きく開かないように制御している。

④一般に電子制御式スロットル・システムのアイドル回転速度制御は、ISCV(アイドル・スピード・コントロール・バルブ)で行っている。

 

 

解説

 

①、② スロットルポジションセンサーはスロットルバルブの軸に直結している。

図の中でスロットルモーターは直流モーター(DCモーター)が使用されている。

電子制御式スロットルバルブ図

 

③スノーモードでは急激に大きなトルクが車輪に伝わらないようにアクセルの踏み込み量に対して少なめに緩慢に開くようになっている。

 

④ISCV(アイドル・スピード・コントロール・バルブ)は通常のスロットルボディーでスロットルが閉じている状態でエンジンに負荷などの変化により回転数に変化が起こったときECUにより、スロットルバルブとは違う通路を通って空気が送り込まれる。吸入空気量が増えるのでECUは燃料を増量し回転数が上がる。

しかし、電子制御式スロットルバルブではECUが直接スロットルバルブの開閉を微調整してエンジン回転数を調整しているのでISCVは必要としない

 

 

解答 ④

 

 

 


エンジン問題08

問題 08

図に示すトランジスタの電流増幅回路において、電流増幅率が25のとき、定格電圧12Vのランプを定格点灯させるために必要なベース電流の最小値として、適切なものは次のうちどれか。ただし、バッテリ及び配線等の抵抗はないものとする。

電流増幅

①2mA

②12.5mA

③20mA

④50mA

 

 

解説

図の回路で可変抵抗値を変えることによってトランジスタのベース電流が変化する。
ベース電流を変えてトランジスタのコレクタ電流を変化させコレクタに直結されているランプを定格点灯させるということです。

定格点灯ということはランプは6Wとなっていて電圧はバッテリーの電圧がトランジスタを介して接続されているので12Vとなる。
ランプの定格点灯ということは6W/12Vとなり、電流は0.5A(500mA)となる。

コレクタに500mA流すためにはトランジスタの電流増幅率が25なので500mA/25とするとコレクタに500mA流れるときのベース電流が解る。
つまり20mAのベース電流を流すことにより、コレクタ電流は500mAとなり、ランプは
500mA×12Vの6Wの定格点灯することになる。

図解すると

電流増幅-1

6W=12V × 0.5A(500mA)

コレクタ電流(500mA)=20mA × 25(増幅率)

いまでは制御回路においてトランジスタはなくてはならない存在です。

 

解答 ③

 

 

以上