2015年11月 一覧

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工学・整備機器問題01(自動車材料)の関連問題その3

問題

自動車の材料に用いられる鉄鋼に関する記述として、適切なものは次のうちどれか。

 

①炭素鋼は、硬鋼と軟鋼に大別され、硬鋼は軟鋼より炭素を含む量が少ない。

②普通鋳鉄は、熱間圧延板を更に常温で圧延し、表面が平滑処理されたものである。

③合金鋳鉄は、炭素鋼にニッケル、クロム、モリブデンなどの金属を一種類又は数種類を加えたものである。

④球状黒鉛鋳鉄は、普通鋳鉄に含まれる黒鉛を球状化にするためにマグネシウムなどの金属を加えたものである。

 

 

解答

①炭素鋼は、硬鋼と軟鋼に大別され、軟鋼硬鋼より炭素を含む量が少ない。
入れ替えると正しい文章になる。

冷間圧延鋼板は、熱間圧延板を更に常温で圧延し、表面が平滑処理されたものである。
この文章は冷間圧延鋼板の説明文である。

③合金鋳鉄は、普通鋳鉄にニッケル、クロム、モリブデンなどの金属を一種類又は数種類を加えたものである。

炭素鋼ではなく普通鋳鉄である。また、合金鋳鉄はカム・シャフトやシリンダ・ライナなどに使用されている。

④これは正しい文章です。
鋳鉄は、鋼に比べて複雑な形状のものが比較的安価に製造できますが、もろい(割れやすい)という欠点があります。
そこで普通鋳鉄に含まれる黒鉛をマグネシウムなどの金属を加えて球状化することにより、強度や耐摩耗性などを向上させたものが球状黒鉛鋳鉄です。

 

解答 ④

 

 

 


工学・整備機器問題01(自動車材料)の関連問題その2

問題

下表に示すアルミニウムの線が0℃から50℃になったときの伸びた長さとして、適切なものは次のうちどれか。

 

線膨張

①0.23mm

②1.15mm

③11.5mm

④23.0mm

 

 

解説

線膨張係数は1℃上昇について0.000023ということである。
0℃~50℃までということだから
0.000023×50=0.00115となる
それに線の長さを掛けるのだが、単位に注意!
10m=10000mmだから
0.00115×10000mm=11.5mm
となる。

 

解答 ③

 

 

 


工学・整備機器問題01(自動車材料)の関連問題その1

問題

合成樹脂と複合材に関する記述として、不適切なものは次のうちどれか。

 

①FRM(繊維強化金属)は、エンジンのピストンやコンロッドの一部に使用されている。

②FRPのうち、GFRP(ガラス繊維強化樹脂)は、不飽和ポリエステルをマット状のガラス繊維に浸透させて成形したものである。

③熱硬化性樹脂は、加熱すると硬くなり、急激に冷却すると軟らかくなる樹脂である。

④熱可塑性樹脂は、加熱すると軟らかくなり、冷えると硬くなる樹脂である。

 

 

解説

①FRMとは?
アルミニウムやチタン中に,強度や弾性が優れたボロン,タングステン,アルミナ,炭化ケイ素などを繊維状に複合した材料。
FRMは軽量で、耐摩耗性、耐熱性に優れているのでコンロッドやピストンに用いられている。

②FRPはガラス繊維に不飽和ポリエステル等の熱硬化性樹脂を樹脂を脱泡しながら多重積層していくことが多い。エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂を使用する場合もある

③熱硬化性樹脂とは?
プラスチックは一般に加熱すると軟らかくなり加工出来るようになるが、そのまま加熱を続けると化学反応を起こして硬化するプラスチックを熱硬化性樹脂と言う。
一度硬化した熱硬化性樹脂プラスチックは、再度加熱をしても、変形・溶解、軟化しない特性を持っています。

④熱可塑性樹脂とは?
加熱することで軟化し成形できるようになり,冷却すると固化する特性がある樹脂。
冷却だけで固化するため成形速度 が速くコストが安い。

 

 

解答 ③