シャシ 一覧

スポンサーリンク

2Gシャシ問題01(油圧式パワー・ステアリング)の関連問題その1

問題

油圧式パワー・ステアリングのベーン型オイル・ポンプに関するする記述として、不適切なものは次のうちどれか。

 

①規定値以上の送油量及び送油圧力にならないように、それぞれフロー・コントロール・バルブ及びプレッシャ・リリーフ・バルブを備えている。

 

②ハンドルの操舵抵抗が大きくなるとオイル・ポンプの吐出圧力(負荷)も増大する。

 

③吐出圧力により軸受けに掛かる荷重が平均化されるので、バランス型オイル・ポンプとも呼ばれている。

 

④吸入口、吐出口は回転軸に対して対象位置にそれぞれ3個所設けてあり、1回転当たり3回分のポンプ作用を行っている。

 

 

 

解説

油圧式パワー・ステアリングのベーン型オイル・ポンプは図のような形をしており、吸入口が二つ吐出口が二つ設けられている。

ベーンポンプ

ロータに組み込まれたベーンが回転による遠心力でカム・リング壁に押し付けられて回転し、その空間にできる容積の変化による吸入と吐出が行われる。
吐出圧力による大きな変化が少ないのでバランス型オイルポンプとも呼ばれている。

本体と別にフロー・コントロール・バルブプレッシャー・リリーフ・バルブが設けられており、フロー・コントロール・バルブは回転が上がり流量が増えすぎないように規定量に達したらリザーバ・タンクへ戻すようになっている。
プレッシャー・リリーフ・バルブは油圧が規定値以上に上昇しないように制御している。

 

 

解答 ④


2Gシャシ問題10(ホイール・アライメント)

問題

ホイール・アライメントに関する記述として、適切なものは次のうちどれか。

 

①プラス・キャスタの角度を大きくしていくと、ハンドルの操舵は軽くなる。

 

②フロント・ホイールを横方向から見て、キング・ピンの頂部が、進行方向(前進)に対して後方に傾斜しているものをマイナス・キャスタという。

 

③キャンバ・スラストは、キャンバ角が大きくなるに伴い増加する。

 

④一般にキング・ピンは、内側に傾けて取り付けられており、その中心線と鉛直線のなす角度をセット・バック角という。

 

 

解説

①この文章は不適切で
「プラス・キャスタの角度を大きくしていくと、ハンドルの操舵は重くなる」
で適切な文章になる。

 

②この文章は不適切で
「フロント・ホイールを横方向から見て、キング・ピンの頂部が、進行方向(前進)に対して後方に傾斜しているものをプラス・キャスタという」
で適切な文章になる。

 

③この文章は適切な文章です。
キャンバ角が大きいとタイヤの設置部が変形し横方向へ動こうとするキャンバスラストが発生する。

 

④この文章は不適切で
「一般にキング・ピンは、内側に傾けて取り付けられており、その中心線と鉛直線のなす角度をキングピン・傾斜角という。」
で適切な文章になる。

 

 

 

解答 ③

 

 

 


2Gシャシ問題09(アクスル及びサスペンション)

問題

ボデーの搖動のうち、ローリングに関する記述として、不適切なものは次うちどれか。

 

 

①シャシ・スプリングのばね定数を大きくするほど、ローリングの角度は小さくなる。

 

②一般に、車軸懸架式のサスペンションに比べて独立懸架式のサスペンションの方が、ロール・センタの位置は高い。

 

③左右のシャシ・スプリングの取り付け位置の間隔を広くするほど、ローリングの角度は小さくなる。

 

④ロール・センタを一定とした場合、重心が低い自動車に比べて高い自動車の方がローリングの角度は大きくなる。

 

 

 

解説

①ばね定数を大きくするということはばねが硬くなるということで硬いばねだと車は傾かなくなる。つまりロールしなくなる。
正しい文章です。

②「一般に、車軸懸架式のサスペンションに比べて独立懸架式のサスペンションの方が、ロール・センタの位置は低い。」
こうすれば文章は正しい文章に変わる。

③左右の幅が広ければ横に傾くのは少なくなる。つまりロールしにくくなる。
正しい文章です。

④車の重心が高いと回転するエネルギーが大きくなり、横に傾く。つまりロールがしやすくなる。
正しい文章です。

 

 

解答 ②
 


2Gシャシ問題08(ブレーキ装置)

問題

ブレーキに関する記述として、不適切なものは次のうちどれか。

 

①ブレーキは、自動車の熱エネルギを運動エネルギに変える装置である。

②停止距離とは、危険知覚後、運転者がアクセル・ペダルから足を離したときから車両が停止するまでに走行した距離をいう。

③ブレーキ液は、走行期間が増すにつれて、含まれる水分が増加する性質がある。

④制動距離とは、ブレーキが作用して減速し始めてから車両が停止するまでに走行した距離をいう。

 

 

解説

停止距離=空走距離+制動距離

空走距離は危険知覚後、運転者がアクセル・ペダルから足を離したときからブレーキが作用をはじめるまでの走行距離。
制動距離とはブレーキが作用して減速し始めてから車両が停止するまでの走行距離。

だから②、④は正しい文章である。
③ブレーキ液は圧力を掛けたり、圧力が抜けたりするたびまた、温度が上昇したり、下降したりすることによって空気中の水分を吸収していく。
だから③も正しい文章である。
水分を多く含んでしまうとベーパーロックを起こしてしまうのでとても危険です。
ブレーキ液は定期的に交換する必要があります。

①は「ブレーキは、自動車の運動エネルギーをエネルギーに変える装置である。」
で正しい文章に変わる。

 

解答 ①

 

 


2Gシャシ問題07(ABS油圧回路)

問題

図に示す電子制御式ABSの油圧回路において、保持ソレノイド・バルブと減圧ソレノイド・バルブに関する記述として、適切なものは次のうちどれか。ただし、図の油圧回路は、通常作動時を表す。

 

電子制御式ABSの油圧回路

 

①増圧作動時には、減圧ソレノイド・バルブへの電流がONとなり、ポートBは開く。

②増圧作動時には、保持ソレノイド・バルブへの電流がONとなり、ポートAが閉じる。

③保持作動時には、減圧ソレノイド・バルブへの電流がOFFとなり、ポートBは閉じる。

④減圧作動時には、保持ソレノイド・バルブへの電流がOFFとなり、ポートAが開く。

 

 

解説

 

増圧、減圧、保持作動時の各バルブの動作を確認しましょう。

 

①各バルブに制御信号がきていないときの状態は

保持ソレノイドバルブは  開
減圧ソレノイドバルブは  閉

保持ソレノイドバルブは万一制御が故障した場合でも(制御信号がこなくても)ブレーキは効かなければならないので開いています。
減圧ソレノイドバルブは開くとブレーキの効きが悪くなるので閉じています。

 

 

②増圧状態のとき

保持ソレノイドバルブは  開
減圧ソレノイドバルブは  閉

保持ソレノイドバルブは油圧がしっかり掛からなくてはならないので開いています。
減圧ソレノイドバルブはブレーキをしっかり作動させるためには閉じていなくてはなりません。

 

 

③保持状態のとき

保持ソレノイドバルブは  閉
減圧ソレノイドバルブは  閉

増圧も減圧もしないので両方閉じている。

 

 

④減圧状態のとき

保持ソレノイドバルブは  閉
減圧ソレノイドバルブは  開

保持ソレノイドバルブは油圧は必要ないので閉じています。増圧をとめる。
減圧ソレノイドバルブは油圧を下げるため開いています。

 

 

 

解答 ③

①、②、④は上の説明を見てもらうと解りますが不適切です。

③は適切な文章となります。