工学・整備機器 一覧

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工学・整備機器問題07

問題07

シリンダ・ヘッドとピストンで形成されるスキッシュ・エリアに関する記述として、適切なものは次のうちどれか。
(1) 吸入混合気に過流を与えて、燃焼時間を長くすることで最高燃焼ガス温度の上昇を促進させている。
(2) スキッシュ・エリアの厚み(クリアランス)が大きくなるほど渦流の流速は高くなる。
(3) 吸入混合気に過流を与えて、吸入行程における火炎伝播の速度を高めている。

(4) 斜めスキッシュ・エリアは、斜め形状による吸入通路からの吸気がスムーズになり、強い過流の発生が得られる。

 

 

 

回答 ④

 

 

解説

①もともとスキッシュエリアの目的は燃焼速度を早く終わらせることによって最高燃焼ガス
温度を下げ有毒な排気ガスの排出を抑える目的がある。勿論そのほかにも燃焼効率の
アップや燃費向上、ノッキング防止などがある。
燃焼時間を長くするとか、燃焼温度を上げるということは、反している。

②圧縮した時の圧縮度が大きいほど過流の速度は速くなる。
つまり、スキッシュエリアが大きいより小さく圧縮したほうが過流は速くなる。

③吸入工程に火炎は存在しない。燃焼は圧縮後燃焼過程において行われるもの。

④混合気を吸入するとき、バルブから入り込む混合気が入りやすい構造である。
したがって吸入時の混合気の流速を過流の速度にプラスしている。

 

 

 

 


工学・整備機器問題06

エンジンの諸損失に関する記述として、適切なものは次のうちどれか。
(1) 機械損失は、潤滑油の粘度やエンジン回転速度による影響が大きく、冷却水の温度による影響は受けない。

(2) 熱損失は、ピストンやピストン・リングなどの摩擦損失とウォータ・ポンプ、オイル・ポンプなどの補機駆動の損失からなっている。

(3) ポンプ損失(ポンピング・ロス)とは、燃焼ガスの排出及び混合気を吸入するための動力損失をいう。

(4) ふく射損失とは、燃焼室壁を通して冷却水へ失われる冷却損失や排気ガスにもち去られる排気損失からなっている。

 

 

回答 ③

 

 

解説

①機械損失は冷却水の温度による影響は大きいです。
そのわかりやすい例として潤滑油ですが、オイルは温度による粘度の変化が大きく、
温度が低いと粘っこく、高いとサラサラになります。当然粘っこいと抵抗は大きく
なります。

②熱損失とは、冷却損失、排気損失、ふく射損失があり、摩擦損失や機械損失は含まれ
ません。冷却損失はシリンダブロック壁から熱を熱量が奪われ、排気損失は排気ガス
の中にまだエネルギーとしての力が残っているものを捨てている。
ふく射損失はシリンダやシリンダヘッドなどから空気中や周りの物体へ熱を放散して
いる。

③ポンプ損失とはピストンが排気ガスをシリンダから押し出したり、混合気を吸い込んだり
するときのエネルギーの損失を言います。(正解文)

④ふく射損失とは先ほどの熱損失での説明の通りです。

 

 

 


工学・整備機器問題05(基礎自動車工学)関連問題01

問題

次の諸元の自動車がトランスミッションのギヤを第3速にして、エンジンの回転速度2000min-1、エンジン軸トルク120N・mで走行しているとき、 駆動輪の駆動力として、適切なものは次のうちどれか。ただし、伝達による機械損失及びタイヤのスリップはないものとする。

 

変速比

①1170N

②2340N

③4340N

④4680N

 

 

解説

エンジンの回転速度2000min-1、エンジン軸トルク120N・mとなっていますが、エンジンの回転数は速度の計算ではないので必要ないデータです。

エンジン軸トルク120N・mはエンジンクランクシャフトの回転力つまりトルクです。
N・mとなっていますがNが力(F)でmが距離(L)つまりT=F×Lという計算式に当てはめることができます。

このトルクは減速比に比例します。

つまり、第3速の変速比が大きいほど大きくなり、ファイナル・ギヤの変速比が大きいほど大きくなります。

そして、駆動力はタイヤの有効回転半径に反比例します。
つまりタイヤの径が大きいほど駆動力は弱くなります。

この考えに基づいて式を考えると

駆動力=エンジンのトルク×第3速の変速比×ファイナル・ギヤの変速比÷タイヤの有効回転半径

となり、式に数値を代入すると

駆動力=120N・m×1.3×4.5÷0.3m となり計算すると

駆動力=702÷0.3=2340Nとなる。

最後の2340Nの単位は120N・m/0.3mとなるのでm/mは消えてNだけ残るということになります。

 

解答 ②

 

 

 

 

 


工学・整備機器問題03(基礎自動車工学)の関連問題その1

問題

ねじに関する記述として、適切なものは次のうちどれか。

 

①メートル並目ねじは、ーつの直径に対してピッチが決まっている。

②「M16」と表されるおねじの「16」は、ねじ部分の長さをmmで表している。

③「M16×1.5」と表されるおねじの「1.5」は、ねじの外径をcmで表している。

④メートルねじのねじ山の角度は45°である。

 

解説

①この文章は正しい文章です。メートル並目ねじのピッチは直径によって決定している。

②「M16」の16はねじ部分の長さでではなく、ねじの部分の直径をmmであらわしている。

③「M16×1.5」の表示の「1.5」はねじの外径ではなく、ねじのピッチをあらわしている。

④メートルねじのねじ山の角度は45°ではなく、60°である。

 

解答 ①


工学・整備機器問題02(基礎自動車工学)の関連問題その2

問題

図に示す電気回路において、電流計Aが示す電流値として、適切なものは次のうちどれか。ただし、バッテリ及び配線等の抵抗はないものとする。

 

電気配線01

①0.3A

②2.5A

③4.8A

④9.6A

 

解説

まずよく目にするのは合成抵抗を求めて電圧を抵抗で割るというのがありますが、ここでは少し変化させて説明します。

図を見てください。

 

電気配線02

オームの法則により

おのおのの抵抗には
12V/10Ω=1.2A
が流れます
電流計にはその合成された電流が流れますので
1.2A×4=4.8A
となります。

 

 

解答 ③