問題
次の諸元の自動車がトランスミッションのギヤを第3速にして、エンジンの回転速度2000min-1、エンジン軸トルク120N・mで走行しているとき、 駆動輪の駆動力として、適切なものは次のうちどれか。ただし、伝達による機械損失及びタイヤのスリップはないものとする。
①1170N
②2340N
③4340N
④4680N
解説
エンジンの回転速度2000min-1、エンジン軸トルク120N・mとなっていますが、エンジンの回転数は速度の計算ではないので必要ないデータです。
エンジン軸トルク120N・mはエンジンクランクシャフトの回転力つまりトルクです。
N・mとなっていますがNが力(F)でmが距離(L)つまりT=F×Lという計算式に当てはめることができます。
このトルクは減速比に比例します。
つまり、第3速の変速比が大きいほど大きくなり、ファイナル・ギヤの変速比が大きいほど大きくなります。
そして、駆動力はタイヤの有効回転半径に反比例します。
つまりタイヤの径が大きいほど駆動力は弱くなります。
この考えに基づいて式を考えると
駆動力=エンジンのトルク×第3速の変速比×ファイナル・ギヤの変速比÷タイヤの有効回転半径
となり、式に数値を代入すると
駆動力=120N・m×1.3×4.5÷0.3m となり計算すると
駆動力=702÷0.3=2340Nとなる。
最後の2340Nの単位は120N・m/0.3mとなるのでm/mは消えてNだけ残るということになります。
解答 ②